連載:わが道

『わが道』(16)東京大学教養学部文科一類入学の頃(1453)

中学・高校のことを書き出したら、それは在学中の6年間だけではなく、卒業後も何十年と続く交流につながっただけに、何時果てるともなく、延々と続きそうだ。すると、wakohの90年になんなんとする学徒としての人生の最初の20年間で滞ってしまいそうだ。これではいけないと、先に進むことにした。
 wakohが都立小石川高校を卒業したのが1950年3月。その前に大学受験。そして東京大学教養学部文科一類に入学したのが1950年(昭和25年)4月だった。抜本的な学制改革により、旧制大学は廃止、新制大学が発足したばかりだった。
 総長は戦後の名総長との誉れの高い南原繁先生