昭和五年に谷崎潤一郎は妻、千代を佐藤春夫に譲渡すると契約を結んだという話を、100年後になって聞いた。ワタシは人一倍、法律を守るタイプだから、羨ましくてしょうがない。
佐藤春夫のルックスにも谷崎潤一郎の着物の着こなしにもるかに及ばないのは分かっている。それでも近寄ってみたい。二人が住んでいた目白新坂界隈を歩いてみた。
音羽通りから目白新坂をのぼり右に折れると「佐藤春夫旧居跡」がある。
説明版があった。ワタシは説明書とか契約書は苦手だ。たいてい小さな字で書いてあるし、特にパソコンの取扱説明書などチンプンカンプンですぐに投げ出してしまう。
佐藤春夫旧居