『レオナルド・ダ・ヴィンチの手記』上、杉浦明平訳、岩波文庫、1954年1刷・2019年68刷、294頁、別紙7図版、8ポ、旧字体、読了。

 しょっぱなから頭中に芥川龍之介『侏儒の言葉』がお出でなさった。気持ちだけでも伴走してもらおう。レオナルド・ダ・ヴィンチ(1452-1519、享年67)の箴言と取るか、提題あるいは命題と取るか? なお、芥川はダ・ヴィンチ手記の一部を翻訳している(岩波版全集12巻82頁)。
 「人生論」編の「生と死とについて」で、「ルクレティウス、自然論第三巻に、「手の爪と齒とは古代人の武器であった。」」(p.49)を記し、かのルクレティウスを引用している。詩『物の本質について』(岩波文庫で既読、2013.8.4.)が再発見されたのは1417年とされるから(グリーンブ