裏庭の白梅二輪よく匂う



 枝垂れ梅隠れるやうに小料理屋  石塚清文

 その裾に野点の傘や枝垂梅  岡田史女

 枝垂梅 紅白梅の艶やかさ  アロマ

 暁や鳥の声待つ枝垂梅  田代貞香

 地に触れむばかり老梅しだれけり  田中浅子

 時空からあらゆる力枝垂梅  吉弘恭子

 はなれ見てまろし我が家の垂梅  阿部ひろし

 地に触れんばかりに揺れて枝垂梅  松林順子

 枝垂梅渚のごとく迫り来る  塩川雄三

 石仏をそつとくすぐる枝垂梅  赤羽正行

 枝垂梅床几に近く揺れている  アロマ

 雨の気や地に触れなむと枝垂梅  辻のぶ子

 地に向い