老いと悟り

(日本経済新聞「シネマ万華鏡」・・映画評論家・村山匡一郎「大自然の中、老いと悟り」’21年5/21 夕刊より)

映画「やすらぎの森」(2019年 カナダ ルイーズ・アルシャンポー監督、原題は「山火事に逃げ遅れ(焼け死んだ)鳥たちが空から雨の様に降ってくる」との意)は

カナダ・ケベック州の(人里離れた深い森の中) 湖のほとりに佇む小屋に、(世間に背を向け)”世捨て人”のように暮らす3人の老人と愛犬。そんな彼らの前に、思いがけない来訪者(老女)が訪れるところから物語が始まる・・

その老女ジェルトルード(80歳)は、少女時代から(不当な措置により)「精神