読売俳壇6月8日 火曜
俳句 渕脇 護 選
横丁の子供碁会所柿若葉 鹿児島 上坪 満代
(評)季語は「柿若葉}で夏。まず「子供碁会所」という素材が誠にユニーク。俳句は何に素材を求めるかそれも力量。いたずらに奇をてらってはならないが、人が気づかない材料を素材にすることは大切。丁々発止と碁石を打つ子供らの純粋な熱気が伝わる秀句。
コロナ渦や母の手書きの夏便り 霧島 荒木久美子
風花の舞ふ散歩道頬染めて 霧島 石田 和哉
姉いもと語り尽くせず明け易し 薩摩川内 石堂 絹子
雨止むを待ちて皐月の長湯かな 霧島 内村と