民族の垣根(差別)を越えて「民芸」を賛美する柳宗悦。そして、朝鮮半島への想い。

先日、テレ東の番組で旧柳宗悦邸の特集番組を見た。宗悦と言えば、日本の「用の美」にスポットライトを当て、それを「民芸」という言葉に集約した人物だ。国内では、所謂「大和」に留まらず、琉球や蝦夷地まで・・・、そしてアジアから欧米にまでその視野を広げた。

 旧柳宗悦邸は、栃木の豪農から移築した大谷石を瓦に用いた長屋門に始まり、お洒落なダイニングルーム、温かみのある母親の部屋、重厚な中に柔らかさも垣間見える書斎など、洋の東西を問わない美の集大成と言える建築で有った。

 そして、柳宗悦と言えば朝鮮陶磁器・・・特に白磁のコレクションである。宗悦は、究極の「用の美」