夏に夜空を眺めるのもいいものだ
還暦を過ぎた昨今、その機会は減っている
子供の頃、天体望遠鏡で夜空の星を観察するのが楽しみだった
さほど、倍率の高くない性能は低いモノであった
土星のあの環が見えるか見えないかの小さくでしか観察できないレベルの天体望遠鏡なのだ
とは言え、土星を見るのが一番好きであった
あの神秘的な姿に魅せられていた
毎夜、観察していると、夜空の星々のなかからどれが土星なのかは、すぐに分かるようになっていた
その大きさ、明るさ、他の星との位置関係はもちろんだが、色でも区別ができていたように思う
星はどれも同じような色に見え
連載:妄想爺やの春夏秋冬3