連載:人間ウォッチング②

無言の圧力

先日、自転車で買い物に行った帰り道
あまりにも暑かったので、我慢が出来ず
マスクを少しずらしていた。

歩行者も少ないし
一人で自転車に乗る時ぐらいはいいだろう・・
という気持ちがあった。

しばらく走っていると前から爺さんが歩いてきた。

ちょうどすれ違う時、
その爺さん

両手を打ち合わせて大きな音でパチパチパチと
してきたので

私、びっくりして「何か起きたのだろうか?」と思い
自転車を止めて周りを見回した。

爺さんと自分以外誰もいないし
別に何も変わったことはなかった。

爺さんは無言で
何事もなかったかのように通り過ぎていった。

この一瞬の