日本の秋を代表する花といえば、
どのような花が思い浮かびますか。
今から千二百年以上も前に編纂された『万葉集』に、
山上億良が詠んだ「秋の七草」の歌が
二首収録されています。
まず一首目は、五七五七七の短歌です。
秋の野に 咲きたる花を 指折り
かき数うれば 七種の花
「および」は「指」のことで、
「秋の野に咲く花を、指を折って数えてみれば、
七種類の花」
という意味の歌です。
続く二首目では、七種類の花が、
五七五七七の旋頭歌の形で歌われます。
萩の花 尾花 葛花 なでしこの花
おみなえし また藤袴 朝顔の花