連載:こころの風景画 Ⅰ

たこ焼きが始まりだった


あれは子供たちが何歳くらいの時だっただろうか。小学生頃だと思う。昭和50年代~60年代か。
夫が大阪へ出張した帰りのこと、冷凍のたこ焼きを土産に買ってきたのが始まりだった。

大阪のたこ焼きはうわさには聞いていたが、解凍して食べるとこんなに美味しい物だとは知らなかった。それが私と大阪のたこ焼きとの出合いである。育ち盛りの子供たちは競ってほおばりアッと言う間にお皿から消えてしまう。関東育ちの私は初めて口にして、この味はチョッと忘れられなくなった。

それ以来、夫は気を良くして出張の帰りにはこのたこ焼きをよく買って来るようになった。
そして明石焼きなども含