連載:妄想爺やの春夏秋冬4

老ひ我につくつく法師のお経かな 般若心経唱える日課

数年前から、毎就寝前に般若心経を唱えるのを日課にしている

暗唱である

だが、たまに般若心経の書かれた紙を手に持ち読経する

書かれた漢字一文字一文字に、仏法の深い意味、教えが込められている

暗唱であると読経と異なり、その深い意味合いがおろさかになる気がしているからだ

ともかく、1日、1日をリセットする般若心経だ

拙句一句

老ひ我に
つくつく法師の
お経かな

熊蝉、油蝉が鳴く夏が過ぎつつある

不思議なことに、初秋に鳴くつくつく法師、ひぐらしには猛々しさ、騒々しさはない

還暦を過ぎて、つくつく法師の鳴き声を耳にすると、その名のごとく、刹那い