赤い異邦「モロッコ」紀行、其の21。首都ラバト、ムハンマド五世霊廟ピラミッド、ハッサンの塔。

昼食は古都メクネスで摂る。

「ここはその昔には大いに栄えた街です。街を囲む四〇キロの城壁があり、半年だけですが首都だった時もあります。そんなこんなで現在のメクネスは眠りこけているともいわれていますが・・・。」

ついでに聞いたメクネスの蘊蓄。この街の最盛期は一七世紀。アラウイー朝のムーレイ・イスマイルの時代。彼は数多くの城壁や門など古いものをとにかく片っ端から壊し、モスクなどをどんどん造ったという。同時代、ヴェルサイユを造ったルイ一四世に対抗したともいわれているのだそうだ。今そのメデイナは世界遺産。中でもムーレイ・イスマイル廟はモロッコでも一、二を争う