ふらふらと蚊が落ちてきて言うには「ああ、お腹が減って、もうらめら」
しょうがないなと二の腕を出して吸わせてやると、まあこいつ、吸うわ吸うわ。
どこまで腹が減っていたのか。
そしてみるみるほっぺたを真っ赤にして「ふわー、余は満足いたしたぞ」と飛んでいくのはいいのだが、今度は体の重さで酔っぱらいの様にふらふらで、僕はこいつを見ていて生意気な態度も相まって、いつもの癖で「えいや」と両手のひらでペッシとつぶしそうになった、が、やめてその次の日。
僕は大事故に遭って大怪我で「ああ、出血多量で、もうらめら」
救急車で運ばれたが意識朦朧。
と「ぷ