連載:映画感想

映画『生きてるだけで、愛。』を観た

この映画は、愉快・痛快を追求したエンタメの類ではない。

だから、普段、映画にエンタメ感のみを求めている人にとっては、
イレギュラーと感じられるクソ映画で、
途中で視聴を止める人も少なくはないかと思う。

ただただ己の生き辛さゆえに、
もがき苦しむ主人公と、
その周囲にいる人々を、ゆるゆると軽いタッチで、
スケッチのごとく描いている。

観客はその様を、
着地点も知らぬまま延々、見せられているだけなので、
メンタルヘルスに興味のない人からは、
受け入れがたいと同時に、何らの意義も感じ取れないので、
クソ映画とレッテルづけ終止符を打つ事は容易いだろう。