連載:日常1

「2月の朝、暗い部屋から外を見た」

雨戸を開けた。窓の外はぼんやりと見える程度で、とても朝とは言えない。

普段は台所の狭い範囲を小さな小さな暖房器具で温め、立ったままか床に広げた新聞読みながら玄米と野菜を食べる。リビングでちゃんと座って食べたくなった。まだ朝の6時。着替えて化粧する時間は十分ある。座ると窓の外が見たくなった。

灯りを消した。東の空に強い光がある。明けの明星だ。確か金星。

段々外が明るくなる。椿やら寄植えやらが、はっきり見えてくる。何やら酷く贅沢な気がした。

暗い室内だから薄暗い外が見える。
明るくて快適な部屋からだと見えない

6時半に外に出た。かなり明るい。近所の