連載:妄想爺やの春夏秋冬7

春も秋もわからなくなった町内のおばあちゃん

もみじは、もう紅くなると言うおばあちゃんがいる

俳人、詩人のつもりなのか

否、今が春であると、秋ではないと分からないほど認知症が進んでいるのだろう

幸いにも、一人暮らしではあるが、娘さんが近場に住んでいるようで、様子をみたり世話をして、たまに温泉旅行に行ったりもするようだ

美味だったとか、舌鼓をうったとか言って、食べた料理のことを語ったりもする

そういう出来事は、記憶に刻まれ、残るようだ

認知症とは、不可思議な病である

今後も続く高齢者の増加に伴い、認知症を患う人も多くなるはず

身近に、そういう人を見ると、自分はどうなのだろうと案じたりも