連載:妄想爺やの春夏秋冬7

花見準備の始まる桜並木 5キロ続く万葉集の和歌の川

近所に流れる川沿いに桜並木が続く道がある

桜のトンネルと呼ばれる、桜の花の咲く枝の下をくぐるかのように歩く道だ

5キロあまりも続く桜並木だ

数多の桜の中には、樹齢160年あまりの老樹もあり、その太い幹から伸びる枝に咲くひときわ数多の花が目を惹く

万葉集にいくつも和歌が詠まれた歌枕である佐保川沿いの道になる

あの桜を愛でた西行の佐保川を詠んだ和歌に、

見渡せば
さほの川原に
くりかけて
風によらるる
青柳の糸

毎春、僕は缶ハイボール片手に、歩き飲みしながらの花見を嗜んでいる

開花は2週間ほど後になる予報であるが、もう桜並木に提灯が吊された