16  「浮世の画家」カズオ・イシグロ 読書感想

この本は、1986年に出版された。カズオ・イシグロは、1954年生まれだから、32才の時の作品である(書き始めは、26才とか)。カズオ・イシグロが、「遠い山なみの光」、「浮世の画家」、「日の名残り」の作品により、イギリスの文壇おいて、しっかりした地歩を築くことになった作品だという。

やや冗長のきらいがある作品であったが、舞台は、終戦直後の日本であり、1948年から話が始まるが、主人公の過去が問題にもされるので、話は、戦前と戦後に行きつ戻りつしながら展開される。

登場人物
・小野益次 …戦前の画壇の指導的立場にあった。
駆け出しのころは、弟子を育成し、