句会 蒲公英(たんぽぽ) 第2回

・       3月15日



石垣のすきまに生ふるたんぽぽ黄  陽清


春燈下越前和紙に書く便り     陽清


群れふたつ着かず離れず鳥帰る   陽清


ささえられ水飲む老犬春浅し    淡雪


卒業をいくたびかけぬけ七十年   淡雪


アルバムの若き父母うつりゆき   夏生


雛だんの姉妹の愛しき藤娘     夏生


春雨に傘をともにと乙女言ふ    巴琴


桜餅うつわの赤で雛に添へ     巴琴


末男もからだゆすりて雛うたふ   巴琴





石垣のすきまに生ふるたんぽぽ黄 
普段見逃してしまう光景を鮮やかに切り取った句。