薩摩よみうり文芸 5月3日
俳句 大川畑光詳 選
生涯を詩魂一筋河鹿鳴く 薩摩川内 千草 好江
(評)季語は「河鹿)で夏。河鹿は山間の渓流に棲み、美しい声で鳴く。四肢の先に吸盤があり、岩に吸い付き早瀬に流されることはない。揚句は当欄の選者であった渕脇護氏への挨拶句である。清亮な声とたくましい生態を併せ持つ河鹿はまさに「詩魂一筋」に歩んでこられた渕脇氏の俳風でもある。私も渕脇氏の後を継ぐ者として務める所存です。
イマジンを歌へる国や春ともし 薩摩川内 谷口千枝子
行く春や絵皿にワーズワースの詩 薩摩川内 大平 正通
鯉幟一両だけ