サングラスかけてみたくて旅に出る 野崎 静子
すゞしさや旅に出る日の朝ぼらけ 樗良
伊能図を見る旅に出る夏帽子 西原桃代
燕を見てをり旅に出て見たく 星野立子
花便り浮足立ちて旅に出づ 小林康治 玄霜
秋さびしとやつづけざま旅に出て 安住敦
旅に出る郷里へと乗る飛行機よ アロマ
秋風や過去ふりかへる旅に出て 鈴木真砂女 紫木蓮
冬紅葉身軽な旅に出たりけり 鈴木真砂女 生簀籠
旅に出てどこかで砧見し記憶 立子
旅に出て病むこともなし栗の花 杉田久女
冷し中華時刻表なき旅に出て 新海あぐ