連載:健康

小さな騎西城へサイクリング

開けた畑地に出ると秩父の山影があった。
薄暗く、気味わるく、わたしを不吉のときに誘いこむそぶり。
せめて丸顔の「林家たい平」が空にうつれば気もちなごむけど、それはないと仕方なく足に重いペダルふむ。
それからやがて、騎西城の白さを目にして、心かろやかになる。
城といってもおもちゃのような模造の3階で、口わるい知人女性からは「なんなの。あれが城」といわれた塔(悪口でるとは残念。なにごとにもほめ言葉を先んじれば性格よくなるのに>心理学的アイディア)。
悪口とはちがい、16インチミニベロのポタリング(自転車散歩)目的地としては申し分のない50分の道。
そのあいだ