蒼柚子の香に冷やし饂飩啜る昼



 バスを待つ卯の花ながめ空ながめ  小巻若菜

 ループ橋渡り卯の花の天城越ゆ  中里信司

 卯の花に風吹き初めし夕ベかな  川原典子

 卯の花の果なく烟り大江山  河野美奇

 みかへりの弥陀に卯の花曇りかな  荒井一代

 青鷺のいつも横貌雲の果て  加藤翅英

 青鷺の貴婦人立てり浜の秋  神蔵器

 厨前じっと立つ青鷺一羽   アロマ

 大寒や青鷺の影くつきりと  清水和子

 諏訪の湖まづ青鷺の暮れゆけり  飛高隆夫

 青柚子の香りの中の夕餉かな  加藤みき

 青鷺のさし足冬の暮色かな  楠原幹子

 サロマ