連載:宗教3

鈴木大拙氏の「ありがたい」

ありがたいという言葉は、辞書によれば、
(1)「有ること難し」で、めったに無い、稀なことが起きたという意味。
(2)それが後年、感謝すべきことがらが起きたというよう   に、意味が深化した。
(3)さらに畏れ多い、もったいない、尊いとういことを意味するようになった。
という解説が並ぶ。

鈴木大拙氏はもう一歩踏み込んだ文章を書かれている。
もったいないという言葉に対する文章と相通じるものがあるが、
「本当に有り難いという心が出てくる場合は、自分はそれを受けるだけの資格が無いのに受けたという時で、そこに本当に有り難いということになるのではなかろうか。」