著者は銀行に勤めて実際のファイナンスの仕事に携わり、独立して財務コンサルティングの会社を創業。大学でも客員教授として教鞭を執っている。著者は理論と実務の架け橋となることを目指しているだけあって、経験に裏打ちされた説明は非常に分かりやすい。二人の登場人物の会話を通じて楽しくファイナンスを学ぶことができる。取り上げられるのはメルカリ、ソフトバンクグループ、Slackなど世の注目を集める企業ばかりだが、共通しているのはビジネスモデルが分からないとその企業のファイナンス的な価値も理解することができない。

　例えば、メルカリ。メルカリはフリーマーケットの大