連載:私の夏物語

「後期高齢者たちの人生ストーリー」 私の夏物語Ⅱ

昭和36年、地方の小さな中学校だったが、しかしその中学校だけが特別と言うことではなかった。そう言う時代にあり、市の中央にある歴史100年を超える中学校は、公的な予算も潤沢にあり、中学校群の指導的役割を担っていたが、それ以外はいつ統廃合してもいいような運命の中学校がいくつもあったと思う。

つまり私たちの中学校も、大きな中学校に合併され、或いは近隣の中学校に分散され、廃校になりそうだったと聞いている。

それに異を唱え、反対した人のお陰で今がある。当時私たちの市に、大きな企業が誘致され、人口が増えつつあった。そうしてできたのが、東中学校だった。