自分の存在の意味や価値を問うことについて

人間は、自らの存在の意味や価値を問うという不思議な生き物です。
例えば、ポール・ゴーギャンの「我々はどこから来たのか、我々は何者なのか、我々はどこへ行くのか」という絵画があります。
古来、人間は、この問いに対して、神話とか宗教とかを掘り下げ、それを権威として共有することによって、社会の秩序と安定を確保してきたように思います。個人のアイデンティティーの基盤にもなってきました。
しかし、近代になり、存在の意味や価値の問題には、唯一絶対の正解はない (正しいと論証することが不可能) という認識に達し、この問題は形而上学として排斥され、現象