「近代民主主義社会における人間存在の意味や価値にどう向き合うか」 (長文です) 

「近代民主主義社会における人間存在の意味や価値にどう向き合うか」  

1.権威主義による統治の歴史
 わたしたちホモサピエンスは、その存在の意味や価値を問わずにいられない生き物なのだと思う。それは、ポール・ゴーギャンの「我々はどこから来たのか、我々は何者なのか、我々はどこへ行くのか」という絵画に象徴されているかもしれない。そして、その問いに対して、古来、神話や宗教の形をもった一つの答えを作り上げ、一つの集団としてその答えを共有し、それを権威とすることによって、集団としての結束力を高めることができたのだと思う。すなわち、そうした権威を共有することに