イギリスの警察小説で、よく読んだのは「フロスト警部」(R・D・ウィングフィールド)。主人公の警部の毒々しさが生々しい。それが人間味を感じたものだった。
フロスト警部の読書記事を6回、ブログにアップしています。
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小説を読む楽しさは人物造形によって左右される。「フロスト警部」は実によくできている。人間の欲望を隠そうとしない下品さや、ほんの少し成果を上げただけでうぬぼれる。他人を慮りなさいという教育を受けてきた祟りで、行動する際に