寒卵ラップをかけてレンジにて



 大寒の星に雪吊り光りけり  久保田万太郎

 大寒の枯るる音する膝頭 近藤一鴻

 大寒の朝日あまねき雁の里  小島千架子

 大寒や鍋・釜伏せて静かな夜  菖蒲あや 路 地

 大寒の夜に一人鬱々と  アロマ

 大寒をかなしむ田舎料亭に  相馬遷子 雪嶺

 大寒に芹の雑炊熱々を  アロマ

 大寒の水をうましとひとり言  細見綾子 虹立つ

 大寒の切口さとき濡れ山葵  岡本眸

 働いてゐて大寒もまたたく間  鈴木真砂女 夕螢

 十年に一度の寒波立ち往生  アロマ

 雪降って新名神に立ち往