連載:孫日記

「ともだち?」

お昼寝などする訳がない。娘に言うと構わないと言うので、お兄ちゃんと二人、外に出た。

自転車で行くと言う。ペダルのない、足で地面を蹴る小さな自転車だ。最近よくこれに乗る。5歳児は上手に地面を蹴った。

近くの公園に着いた。最初はブランコだ。二つとも空いている。お兄ちゃんは立った。座った状態だと上手く漕げないのに、立った姿勢だと膝を屈伸して上手に漕いだ。
「凄いね、立ち漕ぎ出来るね」

次は滑り台。普段なら「順番だよ」と言葉掛けするが、誰もいない。お兄ちゃんは叫ぶように言った。
「一人占めだあ」
階段には目もくれず、少し距離を取り、勢いを