3月7日 さつま読売文芸
俳句 大川畑 光詳 選
風と香の匍匐してくる臥竜梅 鹿児島 上坪 満代
(ほふく) (がりょうばい)
『評』臥竜梅は幹や枝が地を這い、そこから根を生じる梅。
花は淡紅色。薩摩川内市東郷の藤川天神の臥竜梅は国の天然記念物に指定され、樹齢も何百年という木が残っている。掲句は風に梅の香が地を這うように漂ってきたというのである。中七の擬人法がまだ花をみていないうちに香りによって地に横たわる臥竜梅の姿を想像させる効果を上げている。
鶴帰る岬に並ぶ大風車 霧島 尾上 春風
街路樹