連載:百人一首

百人一首についての思い第二番歌 


「春過ぎて夏来にけらし白妙の衣干すてふ天の香具山」   
 持統天皇 (第四十一代天皇)
 春が過ぎて夏が来た。純白の衣を干そう。天の香久山に。 

 Spring has passed,
 and the white robes of summer
 are being aired
 on fragrant mount Kagu―
 beloved of gods.

 天智天皇が粗末な苫屋で自分の手を露に濡れさせながら、何か作業をされたのと同様に、持統天皇もご自身で洗濯をなさっていたのだと考えられる。そして香具山を眺めておられ