交戦国規定と植民地支配

 朴裕河の「歴史と向き合う-日韓問題-対立から対話へ-」を読了した。著者は大韓民国世宗大学校日本文学科の女性教授であり、2015年に著者が出版した「帝国の慰安婦-植民地支配と記憶の闘い-」は日韓両国でセンセーションを引き起こしている。同書は、元従軍慰安婦九名により名誉棄損罪で訴えられ、ソウル東部地裁は、2015年2月17日に34カ所の削除を求める仮処分を決定した後、2017年1月25日に無罪判決を下したが、ソウル高裁は10月27日に一審判決を破棄して罰金刑を言い渡している。本書は慰安婦問題と元徴用工問題を取り上げ、日韓両国の対立の原因や背景を分析し、関係