連載:家族

「老いては子に従え」(1872)


 wakohは現在すでに91歳10カ月を過ぎた。程なく92歳を迎えようとしている。何かにつけて、「老い」を実感するようになってきた。
 かつては何でもなく出来たことが、すっかり出来なくなってしまった。俊敏と、人にも言われ、自分でもその気になっていたりもした。
「老いては麒麟も駑馬に劣る」のかもしれない。「麒麟」は一日に千里も走るという名馬。「駑馬」は足ののろい馬。優れた人が、年老いると働きがひどく劣るたとえだ。
 「老いの一徹」ということもある。老人の一旦思い定めたことを、その通りにしようとする頑固な気質をいう。
 「老いの繰り言」とは、老人