連載:孫日記

「ちんちん電車」

線路の両脇にバラが咲いている。赤、ぴんく、白、黄色と色も様々で贅沢な感じがする。道路に薔薇が植えられているのは見た事があるが、ここの薔薇はレベルが違う。

近づくと一輪がとても大きく花びらの枚数も多い。どれも地上1メートル程で元気がいい。そこに初夏を思わせる陽射しがたっぷりと注いでいる。

たった1両の電車には私達のような観光で訪れたらしい家族連れや地元の老人で、立っていると体がもう少しで触れ合いそうに混んでいる。

ちんちん電車の東京荒川線。出発する時、チンチンとのどかな音を響かせる。弟クンはその度に目をキラキラさせる。

JR王子駅に