歴史上の疫病 ~今も怖い梅毒~

 前回の日記では天然痘の事を書いたが、奈良時代の天然痘流行(735~737年)は、日本の人口の25~35%を失わせたと云われ、国政を担っていた藤原四兄弟も全員感染して病死し、朝廷の政務は停止し、折からの飢饉も重なって、日本滅亡の危機であった。ただ、天然痘に罹っても命が助かった者には免疫が出来、738年には自然に収束していった。

 その後も日本は度々 天然痘の流行に襲われたが、日本人に免疫を持った者が増えてきたせいか、次第に流行は小規模な軽いものになってきた。それでも1776年の天然痘流行では江戸だけで19万人が亡くなったとされる。

 江戸時代