福沢諭吉 1 (2079)

伊勢雅臣氏のメルマガより

文明開化の志士、福澤諭吉

 無数のイギリス軍艦が浮かぶ香港で、
諭吉は何を考えたのか。

■1.「門閥制度は親の敵(かたき)でござる」■

「門閥制度は親の敵(かたき)でござる」 福澤諭吉の生涯は、
この武士としての意地から始まったのではないか。

「親の敵」とは比喩ではない。
諭吉の父親は学問を志しながらも、下級武士として
細々とした事務的な仕事しか与えられずに、
45歳の短い生涯を終えた。

 父の生涯、45年間のその間、封建制度に束縛せられて
何事もできず、空しく不平を呑んで世を去り