連載:読書感想連載

第29番目『しあわせの源流』(遠藤実著)は、一介の歌創りの私が、戦後間もなく14歳で社会に出て歩いて来た60数年の道のりで得たことを書いた、と

すばらしき出会いにかんしゃ 遠藤実
 私の原メロデイー
 疎開をして淋しい思いをし、こうした少年の頃の出会いがなければ、 人生を歌に託すことができたかどうかわからない。
 「歌」を細胞に沁みつかせ
 私が、歌手に憧れ、歌手になりたいと夢を持ったのは、岡晴夫さんの『東京の花売り娘』をきいてからだった。
 充たされない思いを糧にして
 「中学講義録」や記章、学生証を手にいれたものの、せっかくの通信教育は中途半端に終わり、母への詫びの想いとともに、私の中学への憧憬の念は残った。それが、後年舟木一夫の『高校三年生』を生むことになる。 上田茂之という新