「勝利病」のまま突き進んだ日本
わたしは、文芸春秋に入り、最初に担当した作家が、戦後すぐベストセラーになった『連合艦隊の最後』という本をお書きになった伊藤正徳さんという元新聞記者の方でした。 「君、このままこの勉強を続けていきたまえ。大事なことなんだから」 それでわたしは「そうか」と思いまして、そのまま。 ー縦の関係ですね。 これは歴史ですから、ずっと繋がってきているわけです。 日本は旅順港の戦で、白兵戦に次ぐ白兵戦で、突撃戦法で勝ったわけです。 ロシアは機関銃を持っていたんですが、 近代兵器は屁でもない、結果的には勝てるんだと。 白兵戦主義という
連載:読書感想連載