連載:読書感想連載

第33番目『日本人の宿題ー歴史探偵、平和を謳う』(半藤一利著)は、いまの日本の人たちは近代日本史をほとんど知らない。これは国家の将来を考えると、わたしは非常にいけないというか、危険な事だと思います。わたしたち日本人とは何かというのは歴史の中に全部出ていますから、と

 「勝利病」のまま突き進んだ日本
 わたしは、文芸春秋に入り、最初に担当した作家が、戦後すぐベストセラーになった『連合艦隊の最後』という本をお書きになった伊藤正徳さんという元新聞記者の方でした。 「君、このままこの勉強を続けていきたまえ。大事なことなんだから」 それでわたしは「そうか」と思いまして、そのまま。 ー縦の関係ですね。 これは歴史ですから、ずっと繋がってきているわけです。 日本は旅順港の戦で、白兵戦に次ぐ白兵戦で、突撃戦法で勝ったわけです。 ロシアは機関銃を持っていたんですが、 近代兵器は屁でもない、結果的には勝てるんだと。 白兵戦主義という