駐車場に去年も今年も蝉時雨



 蝉時雨地獄の釜の滾るほど  万城希代子

 蝉時雨さわさわ心のマッサージ  アロマ

 蝉しぐれ一斉に止む涼しさよ 池崎るり子

 蝉しぐれ三万石の城下町 益田寿美子

 蝉しぐれ煩いほどの駐車場に  アロマ

 蝉しぐれやさしくなりて終りかな 山口登志

 松籟に少し控へ目蝉時雨  鎌倉喜久恵

 川音の響く山道蝉時雨 西宮舞

 喝采を浴ぶるがごとく蝉時雨 小國佐世子

 フォルテよりピアニッシモヘ蝉時雨  片野光子

 滔滔と玉川上水蝉時雨 北島和奘

 二十年通ふ湯の町蝉時雨  久本久美子