多摩川の流れを読む

 東野圭吾の「魔女と過ごした七日間」を読了した。著者は直木賞作家で、ミステリーを主分野としている。本書は「ラプラスの魔女」シリーズの第三作で、人智を超えた予測能力を持つヒロインの活躍が描かれる。
 本書のヒロインは、「ラプラスの魔女」と呼ばれる羽原円華である。円華は事故に遭った際、父親である天才的脳外科医で開明大学教授である羽原全太郎の手術を受け、超常的な予測能力を持つに至っている。なお、「ラプラスの魔女」とは、フランスの科学者のラプラスが提唱した、「物質のあらゆる状態を知ることができるならば、未来は計算によって予測できる。」という概念に基づいた命名で