連載:姥のつぶやき

 れとろなみなとまちは 想い出のなか


 ふとなつかしさを覚え 途中下車をした港まち

  この駅に降り立つのは何度目だろう

  駅を出るとほどなく海岸通りに出る

  見慣れた港の船だまりの 潮の匂いを感じながら
   この風景もそろそろ見納めかなぁ~
      そんな想いが心をよぎった あの日

  「駅ビール」を片手に
   海峡を往来するタンカーを眺め
    釣り人の竿さばきを見やりながら

   ぼんやりベンチに座り、考えることもなく
 
   のど越しのビールの味がほろ苦かった気ままなひとり旅

  その麦酒工房も今はなく、この港まちも