高木貞治「解析概論」

何か一冊選ぶ、となると掲題の本しか浮かびませんでした。読んで大きな感銘を受けた、となると選択に困りました。

たいていの方は、小説か哲学書になるかもしれません。小説はそれほど読んでいませんが、40代以後、太宰治、夏目漱石、森鴎外や芥川龍之介を読んで、それなりに感銘しました。カント、パスカル、ヘーゲル、マルクス、エンゲルスも読んで、感銘というより学習しました。ただいわゆる"唯物論者"にはなりませんでした。

さて本題です。大学入学して、たいていの理工系学生にとって"解析学"、言ってみれば微積分学の高度、は必修科目です。最初に習うのは数の連続性、そこ