悟り

(佐々木閑「悟りとは何か」 日経新聞「くらしナビ」'20年8/7 夕刊より )

我々凡人の多くは「悟り」について、
「ある日突然すべてが見通せる天界の境地に達した・・」
或いは
「雷に打たれるように瞬時に新しい自己に生まれ変わった・・」などと捉えているのではないだろうか ? 。

これについて仏教の創始者・釈迦は、長い修行(6年間の難行苦行や神秘体験)の末に菩提樹の下でじっくり思索した結果「悟りを開いた」とされており、決して「ある日突然・・」ではないようだ。だから私(佐々木閑)は

「悟り」とは、
「日々の鍛錬が十分に蓄積され満足な