同じ花を見て美しいと・・

(精神科医・北山修「あの素晴らしい愛をもう一度」日本経済新聞「あすへの話題」 '21年10/6 夕刊より )

私たち日本人は昔から、美しいものを共有しながら「横並びの愛」を育んで来た。春のお花見、夏の花火、秋の紅葉狩り、冬の雪見と・・

(親子もそうだけれど) 特に恋人同士は、同じ方向に向かって一緒に「美しい物を愛でる」のが好きなのである。

小津安二郎は「東京物語」で、原節子と笠智衆を同じ方向に向かって立たせ 二人に「過去から未来」を見つめさせたし、菅原都々子はそのヒット曲「月がとっても青いから」で、「美しい月夜」に魅了された二人に、月