「 もぅ いつ死んでもいい 」

(東大教授・小林武彦「社会が決める人間の寿命」「中央公論」'22年6月号 より )

近年この日本でも、100才を超えピンピン生きてる人が増えている。私(小林武彦)も、できることなら長生きしたいとの欲望はあるのだがそれも、健康あっての物種。
シニアにとって、「健康寿命」を左右する大きなリスクは、(老化現象としての)癌と認知症であろう。

人の細胞は、生まれてから何度も分裂を繰り返している間に(DNAに傷がつき、その異常細胞が増殖することで)癌化が始まる。そしてこの、異常細胞が急増するのはおおむね55才を超えた頃なので、これを超えて長生きすれば当