連載:作文

つらいクリスマス!

孤独がひしひしと胸に迫りくる。
田舎地方のアメリカの大学寮の窓からのぞいた外の景色は真っ暗で、道路のうえに列をなした車のライトと、街路樹のあいだに列をなした豆電球の光がみえるだけ。
そういえば、クリスマスどきの昼間からアメリカ人学生はみな里帰りし、キャンパスの広場は映画に出てくるゴーストタウンそのもののさま。
異国の地でぽつんと立ちつくした寂しさは想像もしなかった。
人の顔みたさの寂しい心は、テレビのあるロビーにわたしの身体を移動させたが、やはりだれもいない。
あちこち歩いてから人をみたのは、大ルームのかたすみにちょこんと置かれたテーブルのまわ