旧作エッセイ「湯どうふ哲学」

作品番号からお判りの通り、旧い作品で小松文章教室の朝日カルチャーセンター(新宿)のころの作品です。
我ながら進歩がないなー。


 ***エッセイ「湯どうふ哲学」 CZ-020 ***


 あなたはお豆腐はお好きですか? 固めの木綿豆腐が好みですか、それとも滑らかで柔らかい絹ごし豆腐がお好きでしょうか。
 私は絹ごし豆腐が大好きで、とくに冬はふうわりとあったかい湯どうふが一番です。あまり他のものをゴチャゴチャ入れたり、煮すぎは絶対いけません。
 柔らかくて頼りない絹ごし豆腐を、土鍋からそっとハシでつまみ上げるのは、江戸っ子の粋というも